カリフォルニア州立大学・マーセド校のRudy Ortiz先生とその学生さん2名が現在、共同研究の目的で香大医に来てくださっております。
https://nishiyama-akira.hatenablog.jp/entry/2025/01/29/192312

写真:私が東京オリンピックの聖火ランナーとして使用したユニホームの前でトーチを持ってパチリ、彼はいつもこんな感じです笑
カリフォルニア州立大学の学生さん2名は3月末まで薬理学で実験をしますが、Rudy先生は一足早くお戻りになられます。今回は、我々との共同研究と沖縄での海洋生物(特にマナティー)をターゲットとした共同研究について協議をするために来日していただきましたが、じっくりと研究の事について語り合うことができました。また、香大医の学生さんをカリフォルニア州立大学・マーセド校に留学させた場合、どのように対応してくださるのか等についても色々と話し合うことができましたので、大変有意義な時間となりました。しかし、いたずらっ子の性格は相変わらずで、ついつい笑いをこらえるのが難しいことも多々ありました。

写真:美ら海水族館にて
Rudy先生と話をしていてびっくりしたのは、トランプ大統領がNIHグラント(研究助成金)のプロセスを全てストップしたという話でした。現在、新規に申請されているもののみならず、継続も含めて全部ストップだそうです。米国でNIHからサポートを受けている研究者は非常に多いと思いますが、アメリカのシステムだとラボのメンバーの給料もそこから出ているだと思いますので、それをストップしてしまうということがアメリカの研究全体をどのような状況に陥らせるのか、、、想像することすらできません。思わず、「Really?(マジ?)」と聞き返してしまいました。
Rudy先生が香川に滞在中にNIHに勤務している友人と電話したそうなのですが、「お前はいいなぁ日本にいて、そのままずっといれたらいいのにね」と言われたそうです。私のように25年前に米国留学した研究者からしますと、NIHのサポートによるアメリカの研究環境は本当に素晴らしく、当時は世界中から研究者が集まっていました。日本の大学に戻ってくると雑用が多いので、よく研究者の間では「逆ホームシック」などと言われていたものです(山中伸弥先生も留学から帰国された後に、よく日本の研究環境を嘆いておられました)。しかし、今回のトランプ大統領の措置が長期間続くようであれば、アメリカの研究環境が激変する事は間違いありません。一体、どうなることやら、、、
ヨーロッパでも同じように同じ国の中で分断が起きていると報道でよく目にします。また、戦争や紛争が世界各国で生じていることもあり、世の中が急速に大きく変わっていることを実感する毎日です。このような激動の世界状況で、香大医がどのように対応するべきなのかについて、常に世界の動向をウオッチしていきたいと思っております。
国立大学法人では運営費交付金が年々縮減されており、香川大学医学部の財政状況も大変苦しいため、皆様にはご支援をお願いさせていただいております。
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