生まれ変わる香大医とともに:医学部長ブログ

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生まれて初めてのお茶会へ! 〜香大医・茶道部主催〜

この週末、私は香川大学医学部の茶道部が主催するお茶会に参加させていただきました。会場は香川大学医学部が位置する三木町にある「西徳寺」というお寺ですが、このお茶会は地元の方々と香大医・茶道部の学生たちが5年に一回一緒になって茶道を楽しむ機会となっているそうです。ずっと前から続いている伝統的なイベントだそうで、なんと香川医科大学一期生のころから続いていると伺いました。今回の開催はコロナで10年ぶりということでした。
 

写真:三木町の西徳寺にて開催

事の始まりは茶道部の学生さんから突然届いた連絡でした。「5年に一回、歴代の医学部長に漢字一文字を書いていただき、それを掛け軸にしてお寺での茶会で飾ることになっています。」というご依頼でした。もしそうなら、最初に書かれたのは香川医科大学の初代学長であった砂田先生でしょうか。その流れを受けて、今回私は8人目としてそのバトンを受け取ることになり、大変光栄に思いました。私が選んだ漢字は「夢」です。学生たちに夢を持って学び続けてほしいという願いを込めて選びました。ただし、筆を持ったのは小学校以来で、本当に恥ずかしいほど下手な字になってしまいました。練習を何回もできるわけでもなく、「えいやっ」と思いきって一発で書いたものをお渡ししました。当日、その色紙が掛け軸としてお寺の床の間に飾られているのを見て、「もっと練習すればよかったなぁ」と心の中で反省しきりでした。でも、それでも学生さんたちは温かく迎えてくれたので、救われたようなありがたい気持ちでいっぱいになりました。

写真:部員の皆さん、ちょっと暑くて大変でしたね

当日は、お寺の静かな雰囲気の中に、地域の方々やご家族連れ、学生のご友人など多くの方が集まっていて、まるでお祭りのようなにぎやかさでした。私は待ち時間のあいだに、お寺の周りをゆっくりと散策しました。西徳寺の周囲には四季折々の自然が広がり、歩いているだけで心が洗われるような気持ちになりました。三木町の美しい風景と、そこに根づく地域文化の豊かさを改めて感じるひとときでした。そしていよいよ順番が回ってきて、お茶をいただく時間となりました。実は私、茶道の作法についてまったくの初心者で、どちらの手でお茶碗を持てばいいのか、お辞儀のタイミングはいつが良いのかなど、戸惑いました。でも、学生さんが一つひとつ丁寧に教えてくれて、おかげで美味しいお茶とお茶菓子を、心から楽しむことができました。茶道部の部長さんが、使われている茶碗や道具の由来、お菓子の意味などを大変丁寧に説明してくださり、「茶道とはこんなに深い世界だったのか」と感動しました。そして、もし外国からのお客様が体験されたら、日本の歴史や文化を深く感じ、きっと感動してくださるだろうなと感じました。

写真:一緒に並んでいた運動部のボーイズ2名と

私が何より感銘を受けたのは、茶道部の学生たちが、お寺の方々や地域の住民の皆さんと本当に自然に溶け込んでいた姿です。大学生であると同時に、地域社会の一員として行動しているその姿はとても頼もしく、誇らしく思えました。私は香川大学医学部学生の教育方針として、「奉仕の心」「社会への貢献」「リーダーシップ」という3つの柱を掲げていますが、まさにそのすべてがこのお茶会の中で体現されていたように思います。医学、看護学、心理学を学ぶだけではなく、こうした地域との関わりの中で人間力を高めていくことも、未来の医療人にとってとても大切なことだと思います。今回の茶道部の皆さんの取り組みを通じて、私は学生たちの成長を改めて感じることができました。

皆さん、本当に素晴らしいお茶会をありがとうございました。これからの日本の医療を支える人材として、ますます活躍してくれることを心から期待しています。私も学部長として、皆さんの活動を全力で応援してまいります!

P.S.
新しい「ふるさと納税」制度のお知らせ
令和7年3月より、香川大学医学部が位置する三木町へのふるさと納税制度を活用して、香川大学医学部・医学部附属病院をご支援いただくことができるようになりました。
未来の医療を担う香川大学医学部の学生や大学院学生、医学部附属病院の研修医及びその指導を行う関係者らのために、本制度によるご寄附にご賛同を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
香川大学医学部は、「地域に根ざし、世界に羽ばたく医療人を育てる」ことを大切にしています。そのためにも、皆さまの温かい応援がとても力になります。「未来の医療を支える学生や医療人のために、一緒に応援しよう!」そんな気持ちでご協力いただけると大変嬉しいです。
是非とも以下のリンクかQRコードをから、どうぞよろしくお願いいたします!

https://www.med.kagawa-u.ac.jp/~redevelop/index.html