今日から9月になりますが、まだまだ暑い日が続いています。香川県もここのところ37度とか38度とか、全国でも何本かの指に入る暑い県になってしまっています。私たちが若い頃は、香川よりも高知や沖縄の方が暑かったはずなのですが、数年前から、むしろ香川の方が気温が高いようですね。世の中がどんどん変わっていることを実感する季節となってしまいましたが、早く涼しくなってほしいと願うばかりです。
写真：美ら海水族館で（本文とは関係ありません）、少しでも涼しくなれば
さて、本日のブログでは私が担当しております薬理学で助教として活躍する北田研人先生をご紹介します。北田先生の事は文部科学大臣賞を受賞された際などに何度かこれまでブログで紹介しております。
https://nishiyama-akira.hatenablog.jp/entry/2024/02/20/080102
https://nishiyama-akira.hatenablog.jp/entry/2025/04/11/070540
この度、香大医ホームページで「この場所で輝く ～現場の声とメッセージ～」でも紹介させていただいておりますので、今日はここの記事を紹介します。
https://www.med.kagawa-u.ac.jp/~redevelop/interview.html
https://www.med.kagawa-u.ac.jp/~redevelop/interview18.html
北田先生は大阪で生まれ、小さな頃は東京で過ごし、その後は大阪薬科大学で大学院修士課程まで進まれましたが、じつは「ダメダメな学生」だった時期があったそうです。大阪薬科大学ではダメ学生だったそうですが、大学4年生で研究室に配属され、初めて「研究」という世界に触れたとき、人生が反転とのこと。自分の手で実験し、わからないことをひとつずつ明らかにしていく面白さに火がつき、博士課程で香川にきてくださいました。今は学部生や大学院生の教育にも情熱を注いでおられますが、研究の魅力は「自分の結果で世界の理解が一歩前に進む瞬間」に立ち会えること、そして、その積み重ねがいつか社会の誰かの役に立つかもしれないという実感することであるとのことでした。思い通りに進まない実験、計画の遅れ……失敗のほうが多いのが研究の常です。それでも「楽しい」と言い切れるのは、好奇心と、未来の誰かのためになるかもしれない希望が、いつも心の真ん中にあるからだと北田先生は語ります。
写真：かわいい娘さんと、料理の実験かな？
もちろん、彼にも壁もありました。私が指導していた大学院生の頃、海外の学会での質疑応答がうまくいかず、コテンパンにやられました。日本の中だけで通用していた自信が打ち砕かれましたが、海外留学や意識的な国際交流を重ね、英語での議論に身を置き続けることで、一段ずつ乗り越えてこられました。そんな経験から得た先生の流儀はシンプルです。「日々、後悔しないようにやりきる」「何事も楽しむ」、つらい時は少し離れて気分転換をする、好きなものを楽しみ、また机に戻る。肩の力を抜きつつ、芯は折れない、これらは研究を長く続けるための大切な作法だと感じます。現在のテーマは、生体内の「水」です。私たちの体の多くは水でできており、その分布や動きは健康と深く結びついています。北田先生は、水の視点から健康増進に貢献する道を探り、地球温暖化や水不足といった地球規模の課題にも、生命が乾燥や脱水に強くなる「メカニズム（しくみ）」の解明を通じて道筋をつけたいと語ります。
写真：これは共同研究で広島大学に行った後に、広島球場での一枚でしょうか？確か、帰りに道で転んでいるお爺さんを他の阪神ファンと助けた記憶があります
研究はうまくいかない事のほうが多いです。論文はなかなか通らず、研究費も簡単には採択されません。しかし、いつも相手に負けるのではなく、負けるのは「あきらめる自分」です。「決してあきらめない」「あと一歩、もう一歩」と全力を尽くした結果、たとえ上手く行かなくてもやり切った自分を誇らしく思える瞬間があります。その時は、きっと人間として成長しているはずだと大学院生には教育しています。
写真：世界高血圧の日のイベントで「良塩くん」に入る北田先生
北田先生に香川での研究について尋ねると、「小さくて地方にあるからこそ面白い」と即答でした。私も今後、医学部長として、基礎研究分野においても地域だからできるコラボレーションにチャレンジし、グローカルに展開していきたいと考えておりますので、今後とも応援を宜しくお願い申し上げます！
PS
去年に引き続いて今年もやります、ホームカミングデー！
以下のリンクをぜひ、覗いてください！
皆様とお目にかかれますことを心より楽しみにしております！！
https://www.med.kagawa-u.ac.jp/~homecoming2025/
P.S.
新しい「ふるさと納税」制度のお知らせ
令和7年３月より、香川大学医学部が位置する三木町へのふるさと納税制度を活用して、香川大学医学部・医学部附属病院をご支援いただくことができるようになりました。
未来の医療を担う香川大学医学部の学生や大学院学生、医学部附属病院の研修医及びその指導を行う関係者らのために、本制度によるご寄附にご賛同を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
香川大学医学部は、「地域に根ざし、世界に羽ばたく医療人を育てる」ことを大切にしています。そのためにも、皆さまの温かい応援がとても力になります。「未来の医療を支える学生や医療人のために、一緒に応援しよう！」そんな気持ちでご協力いただけると大変嬉しいです。
是非とも以下のリンクかQRコードをから、どうぞよろしくお願いいたします！https://www.med.kagawa-u.ac.jp/~redevelop/index.html
