生まれ変わる香大医とともに:医学部長ブログ

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医師会のミッションと香川県医学会

この週末、香川県医師会の理事として「中四国医師会連合総会」に初めて参加してまいりましたので報告いたします。本会は、中四国の県医師会の代表者が集まり、いくつかの分科会に分かれて課題を話し合う場です。私は勤務医の部会に加わり、会員数の維持や働きやすい環境づくりについて、約3時間にわたり活発に議論しました。


写真:湯田温泉駅には足湯がありましたが、時間がなく、、、

その後、松本吉郎・日本医師会長より、医療現場の現状に関するご講演をいただきましたが、昭和36年(1961年)に始まった現在の医療制度が、大きな転換を迎えるのではないかと思わせる内容でした。大学病院から小さな診療所までの多くの医療機関が赤字に陥っていることは存じておりましたが、特に衝撃的だったのは、廃業を考えるところが激増しているという現実です。生活を支える基盤となる医療を支える制度の抜本的な改革に向けて医師会や大学、行政、一般市民が力を合わせ、現場の声を社会に届けていく必要があると強く感じました。
 

写真:湯田温泉は、白狐の湯として有名のようです

会場は山口県湯田温泉で、山口市の中心にある情緒あふれる温泉街でした。駅もどこか懐かしい雰囲気で、街全体が落ち着いた空気をまとっていました。残念ながら私はビジネスホテル泊で温泉には入れませんでしたが、懇親会では和やかな雰囲気の中で語り合い、二次会のBARでも医療の未来について話が尽きませんでした。

写真:村岡嗣政・山口県知事のご挨拶

翌朝は始発で高松に戻り、「香川県医学会」に参加しました。特別講演のひとつは香大医で法医学の教授を長年務められ、現在は科学警察研究所の所長をされている木下博之先生による「死因究明制度の現状と課題」でした。木下先生は私の1年先輩で、香川大学医学部の卒業生の中でも大きなご活躍をされている方です。もう一つは、プロアドベンチャーレーサーの田中陽希さんによる「チャレンジを続けるための心の持ち方と体づくり」でした。アドベンチャーレースの体験をもとにした田中さんの言葉は、困難の中でも前に進む勇気や、仲間を信じて力を合わせることの大切さを、私たち医療者にも強く感じさせてくれました。
 

写真:田中陽希さんとの2ショット(上)、池田豊人・香川県知事のご挨拶(下)

懇親会では素晴らしいジャズ演奏が会場を彩りました。来年の香川県医学会は香川大学医学部医師会が主催する予定ですので、門脇病院長がご挨拶されました。また、10月1日から新しい病院長に就任される杉元先生も、来年の大会長として意気込みを語られました。今年のように大規模な開催は難しいかもしれませんが、学びの質を高め、地域に還元するという目的は変わりません。私もできる限り力を尽くしたいと考えています。

写真:多田誠司さんバンド(CD買いました!)

香川大学医学部は、地域の皆さまに支えられて成長してきました。これからどのように医療制度が変わっていくのかわかりませんが、学生や若手医師を育て、患者さん中心の医療を守ることがますます大切になります。医学部、医学部附属病院、医師会、自治体が力を合わせ、着実に歩みを進めてまいります。「人を支える医療を、みんなで支える社会へ」、香川からそのような姿を示していけるよう、これからも努力してまいります。


P.S.
新しい「ふるさと納税」制度のお知らせ
令和7年3月より、香川大学医学部が位置する三木町へのふるさと納税制度を活用して、香川大学医学部・医学部附属病院をご支援いただくことができるようになりました。
未来の医療を担う香川大学医学部の学生や大学院学生、医学部附属病院の研修医及びその指導を行う関係者らのために、本制度によるご寄附にご賛同を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
香川大学医学部は、「地域に根ざし、世界に羽ばたく医療人を育てる」ことを大切にしています。そのためにも、皆さまの温かい応援がとても力になります。「未来の医療を支える学生や医療人のために、一緒に応援しよう!」そんな気持ちでご協力いただけると大変嬉しいです。
是非とも以下のリンクかQRコードをから、どうぞよろしくお願いいたします!https://www.med.kagawa-u.ac.jp/~redevelop/index.html