「医学部長特命担当学生(広報担当)」の任命

私は医学部長に就任して、香大医の知名度の向上と在校生の愛校心を高めることが非常に重要であると信じており、そのためにできる事は全力を尽くそうと誓っております。そのような信念のもと、具体的な活動として広報を担当副医学部長の星川先生と進めている肝煎りの企画が、学生による新しいウェブページの制作です。これについては以前にも紹介しましたが、私が学部長就任後、学生達とこの半年間に何度も話し合ってきました。https://nishiyama-akira.hatenablog.jp/entry/2023/12/11/070000

 

本当は医学部のホームページ自体を完全にリニューアルしたいのですが、香川大学が全体として2年以内にリニューアルするとのことなので、まずは医学部のホームページの枠の中で「学生の学生による学生のためのコンテンツ」を作ってもらう方針にしました。そして今回、その作製のために「医学部長特命担当学生(広報担当)」という新しい正式な制度を作り、このような活動に参加してくれる学生を募集したところ、数名の応募がありましたので、先日正式に任命式を実施いたしました。

写真:就任式の際のワンショット、お一人お一人に任命書をお渡ししました。これからの活躍を大いに期待しております!

 

医学部長特命担当の学生たちの中では、すでにウェブページの方向性や具体的なコンテンツの内容、さらには役割分担までできているようですが、わずかながらのバイト代で頑張っていただけるとのことで大変感銘を受けています。こういったワカモノたちのムーブメントが、必ずや「学生の学生による学生のための香大医」につながっていくものと大きく期待しております。

慢性腎臓病(CKD)に関する日本腎臓病協会による啓発活動

私は日本腎臓学会の理事を拝命しておりますが、日本腎臓病協会でも広報活動を中心に様々な役割をいただいております。このうち日本腎臓協会は腎臓疾患の啓発活動を担う役割を果たしておりますが、先日、アンバサダーである檀れいさんとご一緒させていただく機会がありましたので報告させていただきます。写真を含め、記事の内容は全て日本腎臓病協会ホームページからの抜粋です。https://j-ka.or.jp/krij/event/project-20240314.php

写真:檀れいさんと日本腎臓協会主要メンバー(日本腎臓協会ホームページより)

 

慢性腎臓病(CKD)とは腎臓の働きが徐々に低下していく病気で、国内推定患者数は約1,330万人であり、新たな国民病と言っても過言ではありません。糖尿病、高血圧、脂質異常症や加齢等により進行し、重症化すると透析や腎移植等が必要となります。腎不全による死亡は年々増加しており、日本人の死因第8位となっています。加えて、慢性腎臓病(CKD)があると脳卒中心不全等の脳心血管病の発症やそれによる死亡リスクを高めることが報告されています。私の母も糖尿病から腎臓を悪くし、長年透析しておりましたが、3年前に脳梗塞を機に他界しましたので、腎臓病の撲滅を強く望んでおり、様々な活動に従事しております。

 

これに対して腎臓病を啓発するアンバサダーである檀れいさんは、「2022年10月の就任以来、私自身、活動のなかで腎臓を健康に保つことの大切さを改めて勉強する日々です。これからも“GFR値が59以下の方はお医者さんに相談を”というメッセージをより多くの方々にお伝えするとともに、私を見たら、“沈黙の臓器、腎臓”の健康維持に意識を向けていただけるよう、引き続き活動していきたいと思います」と述べられておられます。

 

一方、日本腎臓病協会理事長の柏原直樹先生は、「これまで、テレビや新聞等、多様なメディアを通じた疾患啓発をはじめとする様々な取り組みをアストラゼネカとともに実施し、多くの方々に慢性腎臓病(CKD)に関する情報を届けてきました。引き続き檀れいさんにご協力いただき、他の誰でもない“あなた”に知っていただきたい重要な健康課題として、CKDへの理解がより一層向上することを願っています」と述べておられます。

 

私も引き続き腎臓病撲滅に向け、私の専門の研究活動や宣伝活動を中心とした様々な活動を展開して参りたいと考えております。

ブルネイ・ダルサラーム大学からの留学生・修了式

香大医の重要なパートナー姉妹校であるブルネイ・ダルサラーム大学の学生さんが香大医との交換留学で滞在されておられました。香大医はブルネイ・ダルサラーム大学と長年深い交流を行っておりますが、本年度は20周年となるそうで、夏には記念事業が企画されております。今回こられた学生さん達は、研究を学ぶ目的での短期留学でしたが、先日、その成果の発表会と修了式が実施されました。

写真:三人の学生さんとのワンショット

 

私は最初にご挨拶させていただきましたが、20年前の思い出話をしました。それは、スワニーさんという、香大医に大学院博士課程で来られた留学生の方の話です。当時のブルネイ・ダルサラーム大学の医学部長であったズルさんが私の研究を見込んで、ブルネイ国からの留学生第一号としてスワニーさんを派遣してくれました。私はその期待に応えようと一生懸命彼女と実験を繰り返しましたが、色々あって私が教授に就任することとなってしまいました。急に教室の運営をすべて任されることになったため、なかなかスワニーさんを直接指導できる時間がなくなってしまい、彼女には大変申し訳ないことをしました。ところが彼女は必死で実験を自分一人で繰り返し、大変素晴らしい論文を発表して医学博士を取得されました。帰国後、スワニーさんブルネイ・ダルサラーム大学の教員となられましたので、香大医に来られるブルネイ・ダルサラーム大学学生さんはみんなスワニーさんをよくご存知ですし、うちの学生がブルネイに留学したときにもいつも世話をしてくださっています。

もうあれから20年近くが経過したのですね。時が経つのは早いもので、私が歳を取るのも当たり前です。香大医学生さんもどんどん外国の友達を作って、20年経っても記憶に残る関係性を築いていただきたいと思います。

写真:お世話になった香大医の先生方とのワンショット。一番前の一番左は安田先生、一番右は小川先生で、ともにブルネイ・ダルサラーム大学との国際交流活動のコーディネーターとしてご尽力いただいております。

バイト学生さんの大活躍

3月29日にシン・講義棟の竣工式、4月3日に入学式と大きなイベントが2つありましたが、ここで大活躍だったのはバイトしてくれた香大医・学生さん達です。先日、この二日間お手伝いをお引き受けいただいた学生さんに集まっていただき、学部長室でランチをご馳走させていただきました。

 

写真:一番右はシン・講義棟の竣工式に司会をしていただきました大森くん。左に向かって荻野くん、西山さん、木下さんで、入学式でのご家族の方の誘導係などをお願いしました。

 

まず、大森くんですが、シン・講義棟の竣工式でとてもいい声で司会をしてくれました。ただでさえ学生さんに司会をしていただくと爽やかな気分になりますが、大森くんは「病院ラジオ」を手掛けている学生さんなので、とても太いシブイ声で大変よかったです。一方、荻野くん、西山さん、木下さんは急遽、入学式でのご家族の方の誘導係をお願いしました。当日はあいにくの雨でしたし、予定よりもはるかに多い200名以上のご家族の方にお越しいただきましたので、彼らの活躍なしには大変なことになっていたと思われます。本当に大車輪の働きでした。

こんな素晴らしいワカモノ達ですが、実はみんな留年された経験をお持ちです。留年は決して望ましいことではありませんが、今回、彼らは立派に香大医の重要な役割を担ってくれており、将来はきっと強いリーダーシップを持った医療人となっていただけるものと確信しております。これからも香大医をよろしくお願いいたします!

新任教授紹介(その④:附属病院・総合内科 市来智子 教授)

今日は4月1日から就任していただきました総合内科の市来智子教授を紹介します。

市来先生は香川医科大学ご出身の私の後輩ですが、卒業後に渡米されて名門メイヨークリニックなどで循環器領域の数多くの臨床研究をされ、大変素晴らしい業績を収められてこられました。その後ご帰国され、詳しい理由は伺ってないのですが、循環器の領域から総合診療医としての道を歩み始められ、いくつかの大学で大変ご活躍されておられることを耳にしておりました。

地域医療を担う香大医としましては、総合診療内科は非常に重要な役割を果たしますので、この度、市来先生にお越しいただけた事は、大変喜ばしいことです。個人的にも大変優秀な後輩が戻ってきてくれたことに心から感謝しております。地域医療担当の副医学部長である星川先生がおっしゃっておられましたが、総合診療に関連する先生方を集めて今週末に市来先生の歓迎会を予定されておられるとの事ですが、50名ほどの参加者が見込まれているとの事です。これらのことからも、いかに市来先生への期待が大きいのかが伺えます。

昨日と一昨日に私も市来先生とゆっくりお話しさせていただく時間を頂戴し、本年度から開設する香川県の地域医療に特化した寄附講座や、医学教育学・横平教授らと力を合わせて、地域医療について学生や研修医にシームレスに教育・診療していただけるようにお願いしました。私が学部長に就任して半年、ようやくオール香大医で地域医療に対する取り組みを重点化できる体制が整いつつあります。今後とも関係される皆様におかれましては、何卒ご協力賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。

まだまだ新入行事報告が続きます

4月1日から新年度が始まり、新しい教員の先生方に対して就任式を行いました。その後、4月3日に入学式があり、新入生のガイダンスなどでバタバタしておりましたが、桜の咲き誇るうちにいくつかレポートさせていただければ幸いです。

写真:左は図書館横の桜、右は野球場のところの桜

 

まず、新教員に対して就任式です。4月1日より香大医では医学科に4名、臨床心理学科に1名、合計5名の講師以上教員にご就任いただきました。ダイバーシティーを先導する香大医の特徴が現れていると思いますが、多くの優秀な女性教員にご就任いただき、男性も含めて若手ばかりで、特に村瀬教授は私と同じ37歳での教授ご就任となりました(これが香大医の教授就任最年少記録だと思います)。

写真:左より門脇病院長、市来教授(総合内科)、太田講師(臨床心理面接学)、村瀬教授(法医学)、小原教授(消化器神経内科学)、岩部教授(生化学)、そして私(香大医・宣伝部長)

若い先生方にはこれからの香大医を託さねばなりませんので、存分にポテンシャルを発揮していただけるよう、医学部長として最大限の配慮を行い続けたいと思います。

 

もう一つのレポートは医学科の新入生ガイダンスです。こちら、卒業生の皆様は「五色台研修」としてご記憶されておられるのではないでしょうか?私の時も一泊二日の五色台での新入生研修でしたが、夜は先輩方がいっぱい来られて酒を飲みまくった(飲まされまくった?)記憶があります。しかし時代は変わり、五色台研修での飲酒はナシとなり、しかも実施さえコロナで中断しておりました。ですので、最近は医学部キャンパスにて写真のように実施しております。

写真:岡野教授が剣道部の写真を示されており、「部活に入って充実した学生生活を!」と新入生を激励されておられます。

 

私も新入生に対し、「人生の財産となる先輩や後輩、そして友を持つために是非サークル活動に参加してください」と何度もお願いしました。私は人生の中で大学生活が一番楽しかったように思います。新入生ワカモノ達も充実した香大医生活を送って欲しいと願っております。

竣工式フォト集

約10日前に医学部キャンパスの講義棟の竣工式がありましたが、写真が上がってきました。昨日は入学式のフォト集でしたが、今日はブログで紹介できなかったシン・講義棟を私の講義風景を含めてお届けします。

写真:右は内装デザインをお願いしました創造工学部・大場教授

 

写真:ホスピタルアートの説明を学生さんにいただきました。

 

写真:左は講義室、右は教員室を案内しております。

 

写真:左は体育館側、右は図書館側となります。

 

写真:私も早速、シン・講義棟で医学科3年生に薬理学の講義をしてきました!