臨床実習開始式(医学科4年生)

今の医学生はCBT(知識)とOSCE(技能・態度)の2つの共用試験を受け、これをパスしないと臨床実習に入れません。先日、無事パスした医学科4年生の臨床実習開始式に出席しました。

学生さん達はこれまで医師の土台を築くための知識を学んでこられましたが、これからはいよいよ実技の習得に向け、第一歩を踏み出すことになります。特に最近では診療参加型の臨床実習となっており、一定範囲の医療行為を行うことが可能となっておりますので、実践に向けた貴重な体験の場となります。

一方で臨床実習は倫理観を育む重要なトレーニングともなります。

世間ではよく、「医者の常識は世間の非常識」などと言われますが、私は挨拶の中で学生諸君に対し、「コモンセンスを常識とではなく、良識と解釈してもらいたい」と伝えました。患者のみならず医療従事者に対する接し方など、実習を通じて医師としての人間の良識を確立してほしいと思っています。

臨床実習が学生皆さんの成長につながり、立派な医師への最初のステップになることを心より祈っています。